一般診療

風邪や嘔吐下痢などの感染症、喘息、アレルギー疾患など、様々な小児の病気に対応します。小さい子どもは大人と違って、ちょっとしたことがきっかけで体調を崩したりします。お子さまの体調全般について、「おかしいな」と思ったら、お気軽に当院までご相談下さい。

内分泌系

小児の内分泌疾患にはいろいろなものがありますが、小児の内分泌疾患の専門として成長障害(特に低身長・成長ホルモン治療)を主に多くの小児内分泌疾患を診療しております。以下のような症状でお悩みの方はお気軽に当院までご相談ください。

  • 低身長(身長が低い)
  • 高身長(身長が高すぎる)
  • 急激な体重増加
  • 急激な体重減少
  • 多飲・多尿(夜尿)
  • 肥満・メタボリックシンドローム
  • 学校検尿で尿糖陽性・糖尿病
  • 低思春期早発(乳腺腫大・陰毛・性器出血)
  • 思春期遅発(生理が出現しない)
  • 多毛
  • 甲状腺が腫れている
  • 外性器異常、小陰茎、尿道下裂 など
  • 新生児マススクリーニングで精密検査が必要と言われた

低身長とは?

低身長(成長障害)とは、同性同年齢の子どもの平均身長と比べて、身長が低い、あるいは成長の速度が遅い場合をいい、少し身長が低いというだけでは低身長とはいいません。成長が障害されているかどうかは、子どもの「身長」と「1年間の身長の増加(成長速度)」をめやすに判断することができます。

次の2つの項目の両方、あるいはどちらかに当てはまる場合には、低身長(成長障害)と考えられます。このことがすぐに病気ということにはなりませんが、早めに当院までご相談ください。
  • 身長が同性同年齢の子どもと比べて「-2SD」以下の場合
  • 1年間の身長の成長速度が2年続けて「-1.5SD」以下(小学校低学年では約4cm以下)の場合
SD(標準編値)とは統計学的に使われる言葉で、この場合は、子どもの身長のバラツキの程度を表しています。通常、身長が「+2SD」と「-2SD」の間に、全体の95%の子どもの身長が入ることから、「-2SD」以下の身長の場合を低身長としています。「-2SD」は、下部でダウンロードできる標準成長曲線に記入してあります。

低身長の主な原因

成長障害は、以下項目のような原因で起こります。原因によっては、治療できるものと、治療が難しいものがありますが、成長ホルモンや甲状腺ホルモンが不足している場合、あるいは栄養障害や心理的なものは、適切な治療を行うことにより、正常な身長に近づけることができます。また、心臓などの主要臓器に病気がある場合は、その治療が必要なのは、いうまでもありません。低身長の原因を調査することで、裏に隠れている重要な病気が見つかることもありますので、早めに検査することが大切です。

  • 病気とは考えにくいもの(体質性・家族性・未熟児で生まれたなど)
  • 子どもの成長を調節するホルモンの異常(成長ホルモンの不足・甲状腺ホルモンの不足など)
  • 染色体の異常(ターナー症候群など)
  • 骨や軟骨の異常(軟骨異栄養症など)
  • 主要臓器の病気(心臓・腎臓・肝臓・消化管など)
  • 心理社会的な要因(愛情遮断症候群など)
  • 栄養状態が悪い

成長ホルモンによる治療

“低身長”のうち、脳下垂体から分泌される成長ホルモンが不足して起こるものを“成長ホルモン分泌不全性低身長”といいます(以前は下垂体性小人症と呼ばれていました)。
遺伝や、脳下垂体周囲の損傷、脳腫瘍等が原因となっていることもありますが、原因不明のものがほとんどです。このようなお子さんでは不足しているホルモンを補ってあげることにより、身長を伸ばすことができます。この他、ターナー症候群や軟骨異栄養症、慢性腎不全、プラダーウィリー症候群、SGA(small for gestational age)による低身長に対しても治療効果が期待出来ます。

成長ホルモンは、口から飲むと、消化管の中で分解されてしまうため、今のところ注射する方法しかありません。また、目標とする身長に近づくまで、毎日、何年にもわたって根気よく注射を続けることが必要です。
最近は幸いなことに、使い方が簡単で、安全・正確に注射できる器具が開発されていますから、自宅で保護者あるいはお子さん自身が安心して注射することができるようになりました。

成長ホルモンによる治療は、適切な時期に開始すれば大きな治療効果が期待できます。思春期を過ぎて骨端線が固まってしまってからでは、効果は期待できません。 成長ホルモン分泌不全性低身長、ターナー症候群や軟骨異栄養症、慢性腎不全、プラダーウィリー症候群は、国の指定する「小児慢性特定疾病」に含まれているため、一定の基準を満たす場合は、医療費の自己負担に対して補助が受けられます。当院は特定疾病・指定難病 指定医療機関です。低身長の検査・治療に対応できる様に準備しておりますので、詳しくはお問い合わせください。

糖尿病

糖尿病は、大人の病気と考えられがちですが、子どもにも起こります。そればかりか、インスリンをつくる能力が極度に低下、あるいはなくなってしまう型(1型糖尿病)は、むしろ子どもに多く発病します。

小児に多い1型糖尿病では、体内のインスリンの分泌が完全に不足・欠乏していて、インスリンを注射で補充しなければなりません。一方、従来成人以降に多いとされている2型糖尿病では、運動不足や過食によって体内のインスリン分泌が悪くなったり、働きが鈍くなったりして発症の誘因になります。最近では小児の肥満が急増し、2型糖尿病に罹る小児も増えてきているのが実情です。

以下のような症状が見られる場合は、早めにご来院ください。

  • だるい
  • 疲れやすい
  • 食べてもやせる
  • とてものどが渇く
  • 多飲
  • 多尿

乳幼児健診のご案内

生後1ヶ月から5歳頃まで、お子様の節目、節目において、発達・発育チェックと病気や異常の早期発見、また、ご家族の不安や育児相談など疑問を解消する目的で乳児健診を行っております。母子手帳の別冊に受診券が2枚ついています。ご利用ください。それ以外は、有料とさせていただいています。(保険診療となる場合もあります。)
また、広島市や廿日市市は4ヶ月、1歳6ヶ月、3歳半頃に集団検診を行っております。いろいろなサービスがありますので受けられることをお勧めします。

診療の種類 費用(税込)
乳幼児健診 2,000円

予防接種のご案内

月曜日から金曜日の午後14時から15時の間に、基本的には予約制で行っておりますが、一般診療時間内でも接種は可能です。ご相談ください。ワクチンの種類によっては準備がいる場合があります。できるだけ電話予約(0829-31-1703)をお願いいたします。接種時には母子手帳を必ずお持ちください。

定期接種

ワクチン名 回数 定められている対象年齢 標準的な接種年齢
ロタウイルス 1価 2回 生後6週から24週まで 初回 生後15週未満推奨
5価 3回 生後6週から32週まで 初回 生後15週未満推奨
BCG(結核) 1回 生後1歳まで 生後5〜8ヶ月
肺炎球菌(小児) 初回通常3回
追加1回
生後2〜60ヶ月 初回 生後2〜7ヶ月
追加 1歳〜
ヒブ(ヘモフィルスインフルエンザB菌) 初回通常3回
追加1回
生後2〜60ヶ月(5歳未満) 初回 生後2〜7ヶ月
追加 1歳〜
ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん) 初回接種が15歳未満の場合:初回、初回から6ヶ月後の計2回。
初回接種が15歳以上の場合:初回、初回から2ヶ月後、同6ヶ月後の計3回。
12〜16歳になる年度(女性) 13歳になる年度(中1・女性)
水痘(みずぼうそう) 2回 生後12〜36ヶ月(3歳未満) 初回 生後12〜15ヶ月
5種混合(DTP-IPV-Hib) 百日咳 破傷風 ジフテリア ポリオ ヒブ
1期初回 3回 1期 初回 生後2ヶ月〜(7歳未満) 初回 生後2〜12ヶ月
1期追加 1回 1期 追加 初回から6ヶ月以降(7歳半まで) 初回終了から12〜18ヶ月
二種混合(DT) 1回 2期 11歳〜12歳 11歳〜12歳
麻疹風疹 1期 1回 1期 1歳〜2歳未満 1歳
2期 1回 2期 5〜6歳の就学前 小学校に入る前日まで(年長)
日本脳炎 初回 2回 1期初回 生後6ヶ月〜7歳未満 3歳〜4歳
追加 1回 1期追加 初回から6ヶ月以降〜7歳半まで 4歳〜5歳
2期 1回 2期 9歳〜12歳 9歳〜10歳
B型肝炎 3回 生後2ヶ月〜1歳未満 生後2〜8ヶ月

任意接種

ワクチン名 回数 標準的な接種年齢
インフルエンザ 6ヶ月以上2歳 0.25ml 2回 1〜2歳
3歳〜12歳 0.5ml 2回 3〜12歳
13歳以上 0.5ml 1回 13歳〜
ムンプス(おたふくかぜ) 2回(推奨) 初回1歳、小学校入学前2回目
B型肝炎(1歳以上) 母子感染予防(保険適応あり) 生後0.1,6ヶ月
その他一般 3回 初回後,1ヶ月,4-5ヶ月

〈参考〉

注射生ワクチンどうしは27日以上あける、その他のワクチンの組み合わせについては一律日数制限は設けない。
同じ種類のワクチン接種を複数回受ける場合はワクチンごとに決められた間隔を守る必要があります。
接種スケジュールを決める時には、お気軽にご相談ください。
注射 生ワクチン…麻疹風疹、水痘、BCG、おたふくかぜ など
経口 生ワクチン…ロタウイルス
不活化ワクチン…5種混合、4種混合、2種混合、3種混合、日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎、ヒブ、肺炎球菌、子宮頸がん など
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